試験本番で緊張しない方法「逆説志向」とは
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世界三大心理学者(フロイト、ユング、アドラー)に次ぐ「第4の巨頭」と言われるフランクルは多くの心理療法を生み出した。
その内の1つである「逆説志向」を用いた、試験本番で緊張しない方法を紹介する。
逆説志向とは、失敗を自ら望んで不安と防ぐ方法
逆説志向とは、自身が不安に思うことや恐れることを、自ら積極的に望んだり、行なったりすることである。
例えば、人前で緊張する場合、「緊張しないように」ではなく、「手が震えるくらい、心臓がバクバクするくらいもっと緊張しよう」と、自分が恐れている状況を自ら望む(志向する)ことが 逆説志向である。
また逆説志向の特徴は、エンターテイメント性を併せ持つことだ。
例えば 「失敗して人から笑われよう」や「声が裏返って変なトーンで話そう」といった、お笑いの要素を含むことで緊張を緩和することができる。
発汗恐怖症を克服した成功例
実際にフランクルがこの治療法で病気を治した事例がある。以下は、発汗恐怖症(緊張により発汗し、ハンカチなどを持たないと落ち着かない症状)を患う若い医師の事例だ。
若い医師は予期不安が起こりそうな人に会う時に、こう自分に言い聞かせました。
「これまではたったの1クォート〔約1.4リットル〕しか汗をかかなかった。しかし今度はせめて10クォートは汗を流してやるぞ」
その結果、彼は1回の面接と1週間の訓練で、4年間続いた発汗恐怖症が治ってしまったのです。
(出典:ダイヤモンド・オンライン-フランクルが独自に生み出した心理療法「逆説志向」と「反省除去」)
この発汗恐怖症の成功例と同様に、逆説志向は他の様々な症状に利用できる心理療法である。
例えば学校の入学試験では、「面接で何も話せず0点になろう」や「試験に落ちてみんなから笑われよう」といった成功とは正反対の状況を望むことで、緊張を緩和させることができる。