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総合学科とは何か?高専との違いを解説

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近年、総合学科を設置する高校が増えている。今回は総合学科の特徴を紹介し、高専との違いを解説する。
高等専門学校と総合学科の違い
(図の出典:文部科学省―平成28年度 高等学校教育に関する推進状況について

総合学科とは普通科と専門学科の融合

総合学科の最大の特徴は、普通科と専門学科の融合していることである。
総合学科の特徴
(出典:京都府立南丹専門学校―学科紹介

総合学科では、普通科の授業に加え、工業や商業といった専門科目を同時に学べ、また下の図の通り、選択科目が多く、自分が好きな科目を自由に選ぶことができる。
総合学科の時間割
(出典:有馬高等学校―学科紹介

デメリットも多い:就職も進学も不利になる

総合学科は学べる科目が多い一方で、授業料や授業時間が普通高校と変わらないため、一つ一つの科目の質や量が低下し、以下のデメリットが生じる。

  1. 企業が求める技能や知識が足りず、企業へ就職しにくい
  2. 普通科目の授業数が少なく、難関大学の進学が難しい

上記2つの理由をそれぞれ詳しく述べる。

企業が求める技能や知識が足りず、企業へ就職しにくい

総合学科で専門分野を学んでも、専門学科の学生と比べて就職活動で確実に不利になる。

なぜなら、カリキュラムや予算の関係から「本来必要な授業時間」や「専門技能を持つ担当教員」が確保しにくいためである。当然ながら、専門分野に特化して学んできた専門学科の学生に就職活動で負けてしまう。

普通科目も授業数が少なく、難関大学の進学が難しい

普通科目も同様に、予算や授業数の関係から、本来受験勉強に必要な授業や教員を確保しにくくなり、進学に不利である。

実際に、総合学科から東大や京大といった難関大学に進学した事例を私は聞いたことがないが、進学面では不利だ。

高専と総合学科を比較

下の表は総合学科と高専を比較したものである。

総合学科と高専を比較
総合学科 高専
在籍期間 3年 5年(一部は5年6ヶ月)
卒業後 就職または大学に入学 就職または大学に編入
学力 低い学校が多い 高い学校が多い
留年・退学率 低い 高い

高専は普通高校より在籍期間が2年間多い分、授業料が高く授業時間も長いため、就職にも進学にも有利である。

一方、総合学科は短期間でいろいろな専門分野を学べるため、様々な分野を学んで挑戦したい学生に向いている学科だ。

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