単位制高校とは何か?高専との違いを解説
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一般的な高校は学年制であるが、近年は単位制の高校が増えている。そこで今回は、単位制高校の特徴を紹介し、高専との違いを解説する。
(図の出典:文部科学省―平成28年度 高等学校教育に関する推進状況について)
単位制高校では学年に関係なく授業が受けられる
下の図は単位制と学年制の違いを示したものだ。
(出典:教育庁学校教育局高校教育課-北海道の特色ある高校づくり(多様なタイプの高校)から一部抜粋)
図の通り、学年制では「学年」という枠組みの中で学生が同じ授業を受けて競争するが、単位制は学年という概念がなく、世代を超えて授業を受ける制度だ。
メリットは留年せずに卒業できること
仕事、入院、成績不振などにより、1年生で多くの単位を落とした場合、学年制であれば留年するが、単位制であれば留年することなく2年目以降に単位を大量に取ることで問題なく卒業できる。
また、単位制では好きな時に好きな科目を履修できるため、以下のような方に向いている制度だ。
- 普段、仕事をしていている方
- 病気やケガなどで定期的に学校を休む方
- スポーツや旅行などでよく遠征する方
デメリットも多い
単位制の問題点として「学習のモチベーションが下がる」「友達が作りにくい」といったことがよく言われているが、最大の問題は進学にも就職にも不利な点である。
単位制では授業のスケジュールを学校ではなく、学生に合わせるため、授業のコストが高くなる。
学費を下げると、その分授業の数や質が下がってしまい、進学や就職面で不利になるのだ。
単位制高校と高専を比較
下の表は単位制高校と高専を比較したものである。
単位制高校 | 高専 | |
---|---|---|
制度 | 単位制 | 学年制 |
在籍期間 | 3年 | 5年(一部は5年6ヶ月) |
卒業後 | 就職または大学に入学 | 就職または大学に編入 |
学力 | 低い学校が多い | 高い学校が多い |
留年 | なし | あり |
単位制高校は中学卒業資格さえあれば無試験または簡単な試験で合格できるところが多い一方、高専は入学試験が難しい。
全日制高校(一般的な高校や高専)では主に学年制が採用され、通信制高校では主に単位制が採用されているが、両方とも単位をしっかり取得して卒業すれば高卒資格を得られるため、大学に進学できる。