高専を売ればいくらになるのか
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各国立高専の資産状況が公開されている。それによれば各高専にはそれぞれ数十億円の資産価値があり、将来的には大阪の高専のように売られるかもしれない。
東京高専は150億円の資産価値
高専機構ー全国の国立高等専門学校についてには、各国立高専の資産状況が公開されている。
例えば東京高専の総資産は総資産は約150億円もあり、特に不動産の価値が高いので、都立高専と統合させて東京高専の土地と建物を売却すれば大きな利益が生まれる。
同様に他の高専でも数十億円の資産価値があり、次で紹介する公大高専のように学校自体が売られるかもしれない。
大阪の高専が事実上売られてしまった
2023年、大阪府立大学と大阪市立大学が統合して大阪公立大学が誕生したため、附属の高専も名称が「大阪公立大学工業高等専門学校(公大高専)」と変更され、以下の大きな変化が起きた。
- 専攻科の新規受入停止
- 環境物質化学コース、都市環境コースの新規受入停止
- 2027年度にキャンパスを遠方に移転
現在のキャンパスを売却すれば推定数十億円の不動産収益が見込め、さらに専攻科や一部のコースを廃止することで、人件費や備品の売却収入が見込める。
一方、在校生は専攻科が廃止されたため公大高専から大学院への進学が不可能になり、進級できる学科も減り、キャンパスもかなり遠くに移転して通学しにくくなる一方、公立のため学生寮もなく、公大高専は全国の国公立の高専の中で最も選択肢の少ない学校になってしまった。
その結果、2023年(令和5年)度の学力選抜の志願者数も入試倍率も過去12年で最も低くなった。
(グラフは公大高専の学力選抜の入試倍率)
大阪府は府大と市大の統合の成果を強調するために、高専を廃校させて利益を得ようとしていることは明確であり、つまり政治上の理由で大阪の高専が事実上売られてしまったのだ。
高専を統廃合させて学校を売れば莫大な利益が生まれる以上、今後も高専同士の統廃合が進むかもしれない。