高専と公立高校の併願方法
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高専と公立高校は併願受験することができる。高専の併願制度を詳しく紹介する。
併願受験は3種類
併願制度は学校によって異なるが、以下の3つに大きく分類される。
- 高専第一志望型(一般的な併願受験)
- 公立高校第一志望型
- 複数校志願受験制度
高専第一志望型
日本全国の国公立高専は公立高校と併願受験することができる。
ただし一般的な国公立高校の併願制度と同様に、先に合格した学校に入学することになるため、高専を受験する場合は、高専を第一志望、公立高校を第二志望としなければならない。
下の図は、高専と公立高校の一般的な併願受験方法である。
高専の推薦選抜や学力選抜で合格すれば、高専に入学できるため、公立高校は受験しない。
一方、高専の推薦選抜や学力選抜に不合格となった場合は、公立高校の後期試験(都道府県によっては名称が一般入試)を受けることができる。
ただし、高専を受験すると公立高校の前期試験(都道府県によっては名称が推薦入試)を受験することはできない。
この「高専第一志望型併願」制度は全国のほとんどの国公立高専で実施されている。
公立高校第一志望型
前述した一般的な併願制度とは異なり、下の図のように、いくつかの高専では、高専に合格しても公立高校に進学できる制度を採用している。
公立高校に合格すれば、高専の合格を破棄することが可能であり、公立高校に入学できる。また、公立高校の合格を破棄して、高専に入学することも可能だ。
この「公立高校第一志望型併願」制度は主に入試倍率の低い高専で実施しており、(私の確認した限り2023年度時点で)函館・苫小牧・釧路・旭川・木更津・富山・鈴鹿・米子・松江・津山・広島・徳山・大島・弓削高専で実施している。
主に、公立高校を第一志望、高専を第二志望とする受験生に向いている制度である。
複数校志願受験制度
(高専と公立高校の併願の話とは少しずれるが、)いくつかの高専では、受験生は指定された高専を複数校受験できる制度を採用している。
大島・広島・弓削商船の場合は「複数校志願受験制度」という名称で、商船学科と電子制御学科に限り、その3高専を同時に受験できる。
例えば第一志望の大島商船で試験を受けて不合格になっても、第二志望の広島商船に成績が反映されて合否が判断される。
この「複数校志願受験制度」は他にも実施しており、(私の確認した限り2022年度時点で)北海道の4高専(函館・苫小牧・釧路・旭川)を受験する者は、その4高専のすべての学科を併願可能である。(詳細は苫小牧工業高等専門学校ー北海道内4高専における複数校志望受験制度についてへ)
同様に東北の3高専を(秋田・八戸・仙台)を受験する者は、その3高専のすべての学科を併願可能である。(詳細は秋田工業高等専門学校ー秋田高専令和5年度入学者選抜の変更点へ)
また都立高専のように、東京高専と併願し、両方合格した場合は、合格後に入学したい学校を選べる仕組みもある。
特殊な併願制度を採用している学校の見つけ方
「公立高校第一志望型」や「複数校志願受験制度」といった特殊な併願制度を採用している学校の入試の特徴は「募集人数に対する合格者数が約2割以上多い」ことや「2次募集が実施される」ことだ。
過去の入試データを見て、募集人数に対する合格者数が多い高専があれば、その高専は特殊な併願制度を採用している可能性がある。
注意:募集要項で確認を!
入試制度は各都道府県によって多少異なり、併願を規制している学校や、制度を変更する学校もある。
よって併願受験する際は、学校の募集要項で確認するか、メールで直接確認した方が良いでしょう。